特別研究
得意分野を深める。
自信と魅力のある保育者に。
保育の中で大切なのは、子どもたちがやってみたいと感じたことを体験しながら、自ら育っていくのを支えること。
そのために保育者は、子どもたちがやってみたいと感じる活動の提案や準備をすることが必要です。
本学の独自科目「特別研究」では、自然、音楽、美術、健康、子育て支援・特別支援の5つの分野から選択して、自分の好きなことに継続して取り組むことで得意分野を作り、保育者としての魅力を高めます。
自然
保育者自身が自然に対する豊かな感性を磨き、子どもとともによろこびや驚きを共有することが大切です。1年を通した自然観察や農作物の栽培、収穫物の加工を体験することにより、自然の中で過ごす楽しさを感じ、本当の豊かさについて考えます。
山﨑 遥 さん
2022年3月卒業北海高等学校出身
自分たちでつくった畑での収穫作業が思い出に残っています。大根や人参、大豆などを収穫して、大学でおでんや納豆もつくりました。自然の恵みへの感謝と自然に対する正しい知識を学びました。子どもと同じ目線で、一緒に自然を楽しんでいきたいです。
音楽
音楽を通して感性豊かな子どもを育てる保育者をめざし、積極的に音楽とかかわり、その楽しさを味わうために、「歌う」「聴く」「演奏する」3つの分野を自ら体験しながら学びます。日頃の学修の成果として、子ども向けの演奏会にも取り組みます。
宮島 渚 さん
小樽桜陽高等学校出身授業の一環で劇団四季を観に行ったことが印象に残っています。みんなの心に響く音楽、ミュージカルの素晴らしさに圧倒されました。特別研究を通して、弾き歌いの技術やリズム遊びの知識など、音楽の楽しさを伝える力が身につきました。
美術
本来、ものづくりは楽しいものです。様々な材料や道具に触れて感じて心が動く、そういう経験を通して、子どもたちの感性に寄り添える保育者になることを目指します。表現したり、鑑賞したりしながらアートの世界の奥深さも学びます。
長田 七海 さん
2022年3月卒業市立札幌清田高等学校出身
元美術部なので得意の美術を保育に活かしたいと思い選択しました。「きらり・おうちじかん」という石狩振興局との取り組みでnoteの運営や親子で楽しめる工作をつくりました。これからも子どもの年齢や興味に合った工作に取り組んでいきたいです。
健康
子どもたちに体を動かす楽しさを伝えるには、保育者自身が心身ともにアクティブで健康であることが重要です。体が動く仕組みや健康づくりのための運動のほか、子どもたちが「楽しく遊ぶ運動」のあり方を考えます。
中村 莉久 さん
2022年3月卒業苫小牧南高等学校出身
サッカーやバレーボールなどの実技授業では、パス練習から試合まで仲間と協力して楽しく体を動かします。子どもたちに体を動かす楽しさを伝えていくためには、まず自分自身が楽しむことと健康であることが大切だと学びました。
子育て支援・特別支援
子どもを取り巻く社会に目を向け、さまざまな課題、子どもをめぐる社会問題と保育のかかわりについて理解し、多様なニーズを考えます。学生自身の興味・関心から学びを通して、問題意識や自らの「問い」を見つけていきます。
三輪 祐希 さん
札幌大谷高等学校出身昨年新設された子育て支援・特別支援を1年学び、子どもと親が安心して過ごすための工夫について勉強しています。実際に子育てサロンに見学に行ったり、ボランティアに行ったり、子育て支援の環境についてスタッフさんの対応から学ぶこともたくさんあります。
自然とのかかわりを
活かした科目
保育科で学ぶ科目には自然とのかかわりを活かしたものが多くあります。
野外研究はその中心ですが、2年間学ぶ選択科目の特別研究でも「自然」という科目はもちろん、
美術では野外で素材探しをしたり、制作材料としても自然素材を多く使用します。
音楽の世界でもサウンドエデュケーションといって、環境音として自然の音に耳を傾ける大切さに感心が高まっています。
特別研究Ⅰ・Ⅱ(自然)
大学周辺で自然観察
特別研究Ⅰ・Ⅱ(自然)
作物を育てて収穫
特別研究Ⅰ・Ⅱ(自然)
収穫した作物で調理
特別研究Ⅰ・Ⅱ(美術)
野外で作品の凧揚げ
特別研究Ⅰ・Ⅱ(美術)
海岸で拾った石に絵を描く
校舎前の緑地
演習の授業
子どもにとっては実物にふれ「五感」を駆使してモノを理解し、考える力を身につけることが大切です。
実践的な科目は、まさに自分が体を動かした体験を通じて学ぶ科目です。
実践することで、学んできた理論への深い理解もめざします。
保育内容(言葉)パネルシアター
幼稚園、保育所でよく目にするパネルシアター。自分でつくる立場になるとストーリーや見えやすいデザインなどをよく考え、セリフや時には歌も練習しなければなりません。童話や手遊びなどからヒントを得て一人一作品をつくり、発表します。実習先や就職先でもすぐに役立つ保育技術が身につきます。
保育内容(表現Ⅱ「美術」)
幼児を対象とした工作や、身近な素材で子どもに見せて楽しんでもらう立体紙芝居や動く人形などをつくります。実習先で紙芝居を披露したり、造形遊びを教えるなど、子どもたちの反応から学び、子どもたちにとって造形活動が素敵な時間となるように、指導法についても学びます。
伝承あそび
北海道の伝承あそびの歴史について学んだあと、実際にぶんぶんゴマや紙トンボなどのおもちゃを制作してあそびを体験します。地域に根ざしたさまざまなあそびに触れ、自分たちの子どもの頃のあそびを思い出しながら、子ども文化の伝承についても学びます。
親子体操
親子が曲に合わせて3分くらいで楽しめる体操をグループ制作で考えます。1年生の時に学んだ基本の動きを取り入れながら、子どもが取り組みやすい動きや親子の連携を意識して、メンバーが頭をひねります。約10グループが発表会に臨み、最後に優秀作の投票を行います。上位2グループは後日、実際の親子サークルと一緒に自分たちの作品をステージで発表します。
松林 咲希 さん
2024年3月卒業北海高等学校出身
特別研究の音楽では、実務で必要なピアノ弾き歌いの練習をし、生活や季節の歌など、実際の保育で活用できる演奏を習得します。声かけをしながら、子どもが歌いやすいテンポで弾くポイントを教えてもらい、自分の技術になっていきました。就職活動の実技でも弾き歌いがあるので、自信を持って臨むことができました。
豊かな感性と
表現力を身につける
経験から学ぶための視点を養う
保育に必要な知識や理論はたくさんあり、教科書や講義でその多くを学びますが、
保育に大切な「感性」や「表現力」は言葉で説明できないものがたくさんあります。
それらは演習形式の授業や実習、日常生活の中で経験的に身につけるものであり、
そのための視点や感覚を表現系の科目で学びます。
保育音楽Ⅰ〜Ⅳ
2年間のピアノ個人レッスン
特別研究Ⅱ(音楽)
演奏会で子どもと一緒に楽しむ
体育実技
特別講義「身体表現」
体育実技
親子体操を考案し子どもと一緒に発表
特別講義「人形劇鑑賞」
総合表現
子どものためのミュージカル制作