本学の学費についての考え方と新型コロナウイルス感染症拡大 に係る学生支援給付金の創設について
2020年9月24日
学生及び保証人の皆さま
本学の学費についての考え方と新型コロナウイルス感染症拡大
に係る学生支援給付金の創設について
札幌大谷大学・札幌大谷大学短期大学部
学長 髙橋 肇
このたびの新型コロナウイルス感染症拡大により、経済的に不安を抱えている方が多数いらっしゃることにつきまして、本学としては、経済的支援を必要としている方々に対して、大学としてできうる限りの必要な支援を行いたいと考えております。
8月19日発信文書「学生生活支援(経済的支援)に関する相談窓口について」でお知らせしているとおり、相談窓口を設置して対応させていただいております。
緊急・応急採用授業料減免制度や分納措置、国等の支援制度や教育ローンなど広くご紹介させていただきますので、ぜひ相談窓口をご利用ください。
これに加え、このたび新たに、新型コロナウイルス感染症拡大に係る学生支援として本学独自の給付金制度を創設いたします。
保護者・保証人の方々の家計の状況変化に対応した制度である「緊急・応急採用授業料減免制度」とは別に、学生本人の経済状況に応じて経済的な支援を行う制度です。
この制度につきましては後日、ご案内をさせていただきます。
他の制度で受給を受けている場合でも併給可能といたしますので、対象となる方はぜひご確認の上、積極的に申請くださいますようお願い申しあげます。
さらに、分納措置の取扱いについて、新型コロナウイルス感染症拡大に係る対応として特別措置をとることといたします。
これは本学が定める経済的対応を取られた方について、学期をまたいで最大11か月分の分納を認めるものです。
上記についての詳細は別途、ホームページ等でお知らせさせていただきます。
さて、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、今年度の前期授業は、学生の皆さまの安全を確保することを第一義としつつ、学習権を保障するための方法として、全学的にオンライン授業を導入いたしました。
後期以降の授業実施については、8月6日学長発信文書「後期授業の実施について」でもお知らせした通り、状況が許す限り対面授業を実施しておりますが、学生の皆さまの安全を第一義に考え、一部オンライン授業を継続いたしております。
対面授業の実施にあたっては、引き続き徹底した感染予防措置を講じておりますが、今後再び感染状況が悪化する場合には、すべての科目をオンラインで実施する可能性も想定されます。
新型コロナウイルス感染症の拡大は、国・道・地域の経済活動に深刻なダメ―ジをもたらしました。
本学の学生・保護者・保証人の方々からも経済的な影響によりダメージを受けているという声が届いております。
そうした状況に加え、①本学でも前期授業開始が1か月程度遅れたこと、②全面的にオンライン授業を導入したこと、③施設利用について一定の制限がかかったこと、などに伴い、学費の考え方について説明を求める声が届いております。
ここであらためて本学の学費の考え方についてご説明させていただきます。
授業や教育に関する費用は、卒業に必要な総単位数である大学124単位(社会学部の3年生以上のみ134単位)・4年間・8学期、短大64単位・2年間・4学期、専攻科46単位・2年間・4学期を原則として設定されています。
学費は、卒業要件単位の総額を学期ごとに分割して納入していただいております。
学期ごとの登録単位数の違いにかかわらず、各学期、同額です。
学年ごと、学期ごと、学生ごとに、履修する授業数・単位数に違いがあっても、学期ごとの学費は一律同額ということになります。
学生は、授業科目ごとにシラバスで示された学修内容と学修レベルを達成することで、成績評価とともに単位が授与されます。
正式な単位が授与される限りにおいて、授業形態の違いによって学費が変更されることはありません。
授業科目における単位の授与の可否については、授業科目ごとのシラバスで約束している内容に基づき、厳格な成績評価とともに決定されます。
不合格の場合には、単位は認定・授与されませんが、それが授業実施後の結果であれば、学費の返還は行われません。
国から認可を受けて高等教育を提供し正式な学位を授与している大学として、単位認定の価値や授業評価の基準を安易に下げることはできません。
授業の質を維持し正式な単位を認定し授与することが大学としての責任であると考えています。
施設や設備についても、学費により維持・更新しております。
これらは全学生に還元することを前提に、必要な教育環境として整備しているものです。
何年度の入学生にどの建物の費用をご負担いただく、というものではありません。
どの年度に入学された方にも、学費は一律に納入していただいております。
個人の利用状況や利用頻度によって、学費が変動するものではありません。
本学は昨年、新棟を建設いたしましたが、この建設費用についても、特定の年度、特定の学科の学生により多くを請求するということはいたしておりません。
また、今年度は、急なオンライン対応により、ハード面、ソフト面ともに多額の費用をかけて整備を行いましたが、こうした経費についても学費等に上乗せして請求することはいたしません。
以上のことから、一律の学費減額をすることは考えておりません。
何卒ご理解賜りますようお願い申しあげます。
いまだ感染拡大の終息が見えないなかで、学生の皆さまにおかれましては多くの不安を感じていることと思います。
本学は、皆さまの学びを保障するため、引き続き努力してまいります。
何卒、ご理解とご協力をお願いいたします。
保護者の皆さまにおかれましては、本学の新型コロナウイルス感染症対策への取り組みと学生の皆さまの学習権保障の取り組みにご理解をいただき、今後ともご協力を賜りますよう、重ねてお願い申しあげます。
以上